朝晩がひんやりと冷たい風が吹くようになると、いよいよ紅葉シーズンの到来ですね。
さまざまなコントラストに鮮やかに色づいた庭園、足元が真っ赤に染まったもみじの絨毯、ライトアップされたお寺と湖に映る鮮やかな景色…。
ゆっくりとお散歩しながら眺めて、お気に入りの写真を撮って、四季のある日本に生まれ育ってよかった、本格的に寒くなる直前の至福の時間ですよね。
下調べの段階で気になるのは、紅葉の見頃の時期と、その混雑具合ですよね。ここ最近は外国人観光客も驚くほど増えて、ただでさえ人ごみの名所がさらに大混雑なのもとても気になります。
そうなんです、私も何度かやってしまいました。せっかく女子会で箕面に来たのにあまりに早すぎて「まだ全然色づいていない!」とみんなで笑いながら帰ったり。
別の日には、せっかく朝早起きして京都に紅葉を楽しみに来たのに、大混雑すぎて電車やバスに乗れないうえに「全然ゆっくり見れない!」なんて。
ぐったり疲れるために行くなんて、なりたくないですよね。あの頃は女子同士だったので、おしゃべりが途切れなくて救われましたが(笑)
そこで今回はそんな私たちのようにならないために、細かく関西の地域別の紅葉の見ごろ時期と、京都だけじゃないおすすめスポットをご紹介します。
今しかないこの季節、せっかくなので一番美しい紅葉のピーク時期をめーいっぱいに楽しんでくださいね。
関西の紅葉はいつごろ?関西地域別の紅葉の見ごろ時期
関西の見頃の時期は、およそ10月下旬から12月上旬にかけてです。しかし気を付けないといけないのが、地域ごとにやはり見ごろ時期がずれているということ。
同じ県内でも、日本海側と南側では色づく時期がずれていて、山あいと平地でも時期が大きくずれていることが多いので注意が必要ですね。
なぜならこれが、私たちの失敗の原因だったからです。すっかり情報誌も紅葉一色に様変わりし、テレビ番組やニュースで、紅葉の映像が流れてきたので、よし行こう!といった先は紅葉はまだ全然していない。という大失敗でした。
なので、しっかりと地域別の紅葉シーズンを押さえておいてください。
京都の紅葉の名所ごとの見ごろはいつ頃?
京都市は盆地のため、山に沿うように紅葉の名所がずらりとたくさんあります。色づいてくる順番は、気温の低い地域から順と覚えておくといいですよ。
京都全体としては、早い年で10月下旬から12月上旬にかけてです。
その中でも一番早く色づくのが、気温が低い北のエリアです。鞍馬寺・貴船のエリアや、寂光院・大原三千院、延暦寺などが早く色づく地域になります。
こちらは色づきはじめが11月初旬から。一番の見ごろは11月中旬から12月上旬にかけてです。貴船神社もこの時期はライトアップを見るためのバスが出ているので、バスの時間はぜひ要チェックしてくださいね。
嵐山周辺はやはり国内で外国人観光客にも大人気のスポットです。渡月橋からの山々の景色から始まり、天龍寺や宝厳院に常寂光寺など、ほんの少し歩いただけでたくさんの有名な紅葉の名所があります。
大人気の観光スポットなので、お土産屋さんや食べ歩きできるお店もズラリと並んでいるのが嬉しいポイントです。
こちらは11月中旬ごろからが色づきはじめです。見ごろを迎えるのも11月中旬以降11月下旬頃がピークとなります。
祇園・東山の地域では、ライトアップの美しい高台寺は10月中旬からと早めに色づきますが、清水寺のあたりは例年11月中旬~下旬頃が色づきはじめと少し遅めです。
同じように言わずと知れた名所の金閣寺や銀閣寺のあたりも、11月中旬に色づき始めることが多く11月中旬~下旬にかけてが見ごろのピークを迎えます。
高台寺のライトアップは行きやすい場所であることもあり、かなり並びますが池に映りこむ息を飲む美しさは一見の価値があります。
奈良の紅葉の名所ごとの見ごろはいつ頃?
ダイナミックに広がる紅葉が美しい名所が多いのが奈良。奈良の紅葉も同じように寒い地域から順番に色づいていきます。
特に寒暖の差から、市街地と山沿いでは時期がずれてくるので注意が必要です。
一面広がる大自然と断崖絶壁の名所、大台ケ原では赤いモミジが特徴です。ことらは色づきが非常に早く、10月上旬から色づきはじめて10月中旬から下旬にピークを迎えます。
関西ではニュースでも毎年のようにお馴染み、見渡す限りの大自然の絶景が広がる吉野山。
こちらの紅葉は、同じく少し早めで10月中旬からの色づきはじめとなっています。紅葉の見ごろ時期を迎えるのも10月下旬から11月下旬と比較的早めなので要チェックですね。
忘れてはいけない観光名所、関西の遠足や修学旅行では外せない、鹿がたくさんいる奈良公園のあたりもイチョウに赤いモミジにコントラストが美しいエリアです。
こちらは、10月下旬から色づきはじめて、11月上旬から12月上旬までの時期に長く見ごろを楽しめます。鹿せんべいをあげならゆっくり紅葉を見るのもいかがでしょう。
滋賀の紅葉の名所ごとの見ごろはいつ頃?
滋賀といえば、やっぱり琵琶湖が有名ですが、琵琶湖バレイにのぼるロープ―ウェイから見下ろす紅葉の絨毯はまたきれいです。
そんな琵琶湖バレイから見える紅葉は、10月中旬から色づきはじめ、10月下旬から11月上旬にかけてが見ごろの時期とかなり早めで、短めの時期となっています。
1200年も歴史が続く比叡山延暦寺の紅葉は、圧倒するものがあります。
また、ドライブしながらのイチョウにモミジにと最高に美しい比叡山周辺の紅葉も、琵琶湖バレイと同様に10月中旬から色づき10月下旬から11月上旬にかけてピークとなります。
時期が早く短めなのでしっかりと時期の確認をしておきましょう。
同じ滋賀県内でも彦根城や、日吉大社、そして聖徳太子が創建した百済寺などの名所では11月上旬の色づきはじめで、11月中旬から11月下旬がピークの時期です。
参道がもみじで埋め尽くされている百済寺の紅葉はおすすめです。
大阪の紅葉の名所ごとの見ごろはいつ頃?
大阪の紅葉といえば、地元の人にも関西を訪れる観光客にも人気なのは大阪城ですね。
大阪城公園はとても広く、桜の木やモミジにイチョウとお城とのコントラストがとても雄大です。こちらは平地なこともあり、色づきはじめもちょっと遅めです。11月上旬から色づきはじめて、11月上旬から12月上旬が見ごろとなります。
箕面大滝の大迫力の滝とやたくさんの色づいたモミジ、こちらはちょっと驚きのモミジの天ぷらが有名ですね。まだ食べたことがなければぜひ一度。
こちらも実は少しゆっくりめの色づきはじめで、11月上旬からはじまり、11月中旬~12月上旬が見ごろです。
兵庫の紅葉の名所ごとの見ごろはいつ頃?
関西の温泉といえば、思いつくのは有馬温泉の周辺ではないでしょうか?有馬にのぼるロープ―ウェイから延々と広がるさまざまな色に染まった紅葉の景色は圧巻です。
こちらも山なのですが、実はそこまで見ごろが早くないので、気を付けてくださいね。11月上旬からの色づきはじめで、11月上旬~下旬が見ごろです。
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また、夜の紅葉ライトアップも美しい姫路城も、11月中旬から色づきはじめ、ピークの時期は11月中旬から12月上旬です。
姫路城の日本庭園のライトアップがとても雅で別世界のような空間を演出してくれるので、ここはまたおすすめです。関西には紅葉の名所となっているお城もたくさんあるので、お城巡りもいいですね。
雲海で有名となった竹田城の周辺や、丹羽・篠山エリアの兵庫県の北側に行くと、少しだけピークの時期が早くなるのですが、それでも殆どで11月中旬ごろがピークとなります。
豊岡の阿瀬渓谷や出石城など、日本海側まで行くと10月下旬から11月中旬にかけての見ごろ時期と時期が早くなります。
和歌山の紅葉の名所ごとの見ごろはいつ頃?
関西だけでなく全国でも名高い高野山。平安時代から続く深い歴史の高野山の紅葉は、凛とした空気に包まれてたまらない美しさです。
車で龍神スカイラインを爽快に走りながら見るパノラマの絶景もたまりません。こちらは、やはり時期は早めです。10月下旬ごろからの色づきはじめで、ピークは11月下旬頃までです。
和歌山市内から近く行ける紅葉スポットとして、通称、紅葉渓庭園と呼ばれる西之丸庭園。
池の水面に色鮮やかなモミジやカエデが映し出される静かな空間です。ここは高野山と違って11月下旬から12月上旬にかけてが見ごろの時期とやや遅めとなっています。
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大阪から電車で約40分!武庫川廃線跡の美しい渓谷の紅葉狩りハイキング
旧国鉄の福知山線として活躍した武庫川沿いの廃線跡をハイキングできるのをご存じでしょうか?
ここでは、トンネルや鉄橋がハイキングコースとして整備され、2016年から一般開放されました。
昔の線路の跡を歩きながら、山あいの美しい紅葉と流れの激しい武庫川の渓谷の景色が楽しめます。
トンネルの中は真っ暗なので、みんなで懐中電灯を持って進み、子どもと行くのも大人だけで行くのも、大盛り上がり。トンネルを抜けた先に見える紅葉の美しさに息を飲みます。
関西でもじわじわと人気が出てきていますが殆ど混雑はなく、全体的にとてもゆっくりと楽しめます。
その代わりコースには食堂やカフェがないので、ひらけたところでお弁当を広げて、のんびりと景色を眺めるのがおすすめです。
武庫川廃線跡 JR大阪から電車で約40分。宝塚線新三田行に乗りJR生瀬駅で下車。約7kmの道のりで2時間以内には歩ける軽いハイキングコースです。
帰りはJR武田尾駅から電車に乗れますよ。見ごろは11月中旬から11月下旬となります。武田尾温泉では無料の足湯でほっこりできるので、タオルを忘れずに~。
大阪から約1時間!犬鳴山は関西でも紅葉の隠れた名所。思いっきり深呼吸したい空間です。
秘湯とも言われ温泉もありながら、元々は修験道の霊場だったこ神秘的なゆっくりと思いっきり深呼吸してお散歩したいこちらは、紅葉も名所なんです。
大阪市内から車では約45分と比較的近いのも嬉しいところです。
犬鳴山七宝瀧寺までの道のりをゆっくりと歩き、鮮やかに色づいた紅葉と様々な滝の景色を楽しめます。こちらの見ごろの時期は11月中旬から11月下旬にかけてです。
JR日根野駅もしくは南海線泉佐野駅まで行き、バスに乗り換えて犬鳴山で下車すぐです。駐車場も1日500円で、100台まで停まれるスペースが確保されているので安心です。こちらも温泉に入ってゆっくるち温まって帰るのがオススメですので、やっぱりタオルは忘れずにどうぞ~。
ちょっと滋賀までドライブ!紫式部ゆかりの石山寺も紅葉の名所!
ちょっとだけ遠出でドライブに行きたい!という気分の時は、こちらがオススメです。
滋賀県の大津市にあり、硅灰岩という天然記念物があり、建造物は国宝・重要文化財に指定されています。境内にはもみじが2000本以上もあり、幻想的な雰囲気が魅力です。
ちょっと休憩できるお茶屋さんもあり、お土産屋さんも充実していて有名なところではあるものの、そこまで混雑していないのが嬉しいところです。意外にもゆっくりと楽しむことができますよ。
JR石山駅から京阪バスで石山寺山門前まで約8分、または京阪電鉄の石山駅から徒歩10分ほど。駐車場も120台あり、普通車で1日600円。見ごろ時期は11月中旬から11月下旬にかけてです。
近場のライトアップの紅葉を見に行くと、大混雑でうんざりしてしまうのですが、ここのライトアップは特におすすめです。
ライトアップされた境内が非常に幻想的で、もみじの中に飲み込まれてしまいそう。そんな中で、コンサートがあったり夜カフェをしていたり、とイベントもあって楽しめるのでぜひイベント予定や時間帯もチェックして出かけてみてはいかがでしょう。
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まとめ
関西の紅葉は京都のイメージが強いですが、色々とありますね。
ぜひ、今年はまだ行ったことがないところで堪能してくださいね。そして、見ごろ時期はよ~く確認して失敗のないようにぜひ楽しんでください。