些細なことから夫婦喧嘩になってしまうことってよくありますよね。
私は年に1度くらいしか喧嘩しませんが、ある時何気ない相手の一言から喧嘩に発展してしまい、子供の泣き声で我に返った経験があります。
結婚していれば夫婦喧嘩なんて起きて当然のこと。逆に喧嘩がない家庭が存在するの?って感じですよね。
でも子供の目の前で夫婦喧嘩をするのは、精神的な虐待と同じと言われているのを知っていますか?
「たかが夫婦喧嘩でしょ?」「子供に危害は加えていないわ」と思っているあなた!
子供は夫婦喧嘩中に飛び交っている言葉を聞いているだけでも、体への暴力と比べて約6倍もダメージを受けてしまうんです。
大人が考えているより子供の脳へ与えるダメージは意外と深刻なものなんですよ。
私は幼い頃から両親の激しい喧嘩を聞いていたので、子供にとってどれほどの影響があるのか身を持って知っています。正直言って良いことなんて何一つありません。
この記事を読めば、夫婦喧嘩が原因で子供に起きてしまう影響と、子供が受けたストレスを減らすためにどんなフォローをすれば良いのかがすぐにわかりますよ。
夫婦喧嘩の影響を気にしているなら、ぜひ参考にしてくださいね。
脳の成長阻害も?夫婦喧嘩が子供の心と体に与える影響とは
夫婦喧嘩は大人の想像以上に大きな影響を与えています。一体どんな影響を与えてしまうのかをご紹介しますね。
脳の一部が縮んでしまう
激しすぎる喧嘩や、小さな喧嘩でも毎日のように繰り返されていると、ただ見ているだけでも脳の一部に影響が出てきます。
特に記憶に重要な役割を持っている海馬や、感情をコントロールするのに大事な扁桃体に影響が出ると、記憶力が低下したり、不安や怒りを他の人よりも強く感じてしまいます。
記憶力の低下すれば学習能力の低下に繋がるので現状だけでなく将来的にも問題になってきますよね。
小さい頃から夫婦喧嘩を目の当たりにしていた人の中には、大人になってから物事の記憶が苦手過ぎて人の何倍ものメモを取って書かないと覚えられないという人もいるので、脳への影響はかなり大きいようです。
感情のコントロールができなくなる
親は「喧嘩するのは当たり前のこと」と思っているかもしれませんが、両親が同じ部屋にいていつ喧嘩が始まるのかわからない状況では子供はいつも不安になったまま過ごすことになります。そんな生活ではストレスが溜まる一方ですよね。
私の家庭もよく喧嘩をしていましたが、母曰く「隠し事がない家庭(ありのままを見せる)」が正しいと思っていたそうです。残念ながらこの考えは逆効果!
辛い環境でストレスが溜まった結果、
- 思い通りにならないと暴れ始める
- イライラすることが増える
- 落ち着きが無くなる
- 甘えが強くなる
など、感情が不安定になりうまくコントロールできず、人間関係にも影響を及ぼしてしまいます。
体調不良が続く
子供は年齢が低い子ほど自分の思いをうまく口に出来ません。たとえ言葉が理解できていない赤ちゃんでも夫婦喧嘩は大きく影響し、急に発熱をしたりお腹を壊すこともあるんです。
それでも頻繁に喧嘩が繰り返されていればいずれサイレントベビーと呼ばれる状態になり、感情を押し殺し無表情になってしまいます。
他にも
- 背が伸びにくい
- 食欲がない
- 吐き気がする
- おねしょやおもらしが増える
- 喧嘩が始まると発作が起きる
- PTSD(心的外傷ストレス障害)
- うつ
- 不眠
と、数々の体調不良や障害を引き起こす可能性があります。これは大人になって突然発症することがあるので、油断は禁物です。
結婚したくない
普段から喧嘩が多い環境で生活していれば「結婚してもこんなふうになりたくないな…」と結婚願望が無くなるのも当然です。
実際私も結婚する数年前までは結婚願望は微塵もなく、「私は独身貴族になるっ!」とどこかの海賊王のように言っていました(笑)
自己肯定感が低くなる
小さい子供は特に夫婦喧嘩が始まると「自分のせいで喧嘩しちゃってるんだ…」と思い込んでしまう傾向があります。
それでも子供なりに頑張って仲直りさせようとするんですよね。
勇気をだして「喧嘩しないで!」と仲裁に入っても「あんたは黙ってなさい!」なんて言われて失敗してしまった日には「自分は無力なんだ…」「自分は役に立たない」と更に自分を責めてしまいます。
そうすると自分の存在までも否定してしまうような自己肯定感が低い子供になってしまいます。
トラウマ
喧嘩の中で何気なく発した言動や、喧嘩の時によく怒る状況が後にトラウマになってしまうことがあります。
学生時代から何となく気づいていたのですが、私は夫婦喧嘩の時食器を投げたり、テーブルの上の料理が手で払いのけられた時の食器の割れる音がトラウマになっていたようで、大人になるまでは食器が割れる音を聞くたびに涙が出そうになるのをこらえていました。
勤務先のほとんどが飲食店だったので、食器が割れるのはよくある事。
でも私にとってはなかなかのダメージだったので、数カ月に1回くらいのペースで勝手に泣きそうになっていました。
人の顔色を伺う
子供にとっては大好きな両親。だから二人にはいつも仲良くして欲しいと思っているんです。
だから夫婦喧嘩が始まらないようにと、いつでも良い子でいようと頑張ってしまいます。
それを繰り返すことで自然と周りの顔色を伺ったり、いつも怯えたような状態になってしまい余計にストレスが溜まっていきます。
犯罪に走ってしまう
夫婦喧嘩原因から来るストレスの影響で。万引きや度が過ぎる酷いいじめをしたり、幸せそうな家庭の子を妬んだあげく恐喝をしてしまう事が実際に起きています。
大したことが原因でないとしても、それは子供にはわかりませんし夫婦喧嘩は子供にとってかなりショックが大きい出来事なんです。
夫婦喧嘩のストレスを残さない!正しい子供へのフォロー方法
夫婦喧嘩は自分が我慢しようとしていても相手にその気持ちがなければ始まってしまう厄介なものです。
もし結果的に子供の前で喧嘩をしてしまったら、子供のフォローをするのが最優先!
心の傷を最小限に抑えるためにはどんなフォローをすれば良いのかをご紹介します。
喧嘩の理由を話す
子供は夫婦喧嘩の原因は自分だと思い込んでしまうパターンが多くあります。
そのまま抱え込んでしまわないように、今回の喧嘩の原因は何だったのかをきちんと子供にも話してあげましょう。
そうすることで子供も「自分のせいじゃなかったんだ」と安心して残りの1日を過ごすことが出来ます。
仲直りをする
子供同士の喧嘩が起きた時、親は「ごめんなさいしなさい」「ちゃんと仲直りしようね」って言うことが多いですよね?
なのに親が喧嘩した後はギクシャクしたままでは子供は混乱したり、重い空気に押しつぶされそうになってしまいます。
喧嘩直後でお互い納得がいっていない状態なら難しいと思いますが、そこまでのレベルじゃない時はなるべく子供の目の前で仲直りをする所も見せてあげましょう。
たとえ仲直りが後日になっても、仲直りをした経緯や結果をきちんと伝えてあげれば子供もいつもの生活に戻れますよ。
嘘を付かない
散々激しい喧嘩をした後に「大したことじゃないよ」と言ったり「何でもないの」と子供でも明らかにわかる嘘をつかれると、喧嘩を見たショックと、自分に本当のことを話してくれなかったことで二重のショックを受ける事があります。
私も喧嘩の後に泣いている母を見て心配になったので「どうしたの?」と聞いたら「何でもないんだよ」と言われました。
親になった今では子供に心配させまいとした結果だろうと思いますが、当時は「どうしたらいいんだろう…」とひたすら悩んでいただけでしたね。
笑顔で対応
怒っている時の顔はそりゃあ誰から見ても怖いものでしょう。そのままの顔と雰囲気で子供に接してしまったら、子供のショックはさらに大きくなってしまいます。
せめて子供には笑顔でいつも通りに対応してあげたほうが良いです。可能であれば喧嘩後の夫婦の会話でもお互い笑顔が見えると子供の安心感は倍増です。
子供の気持ちを聞く
夫婦喧嘩を聞いている時の子供は「辛い・怖い・嫌だ」と、思っていてもその場で口に出来ないので塞ぎこんでいる状態です。
そのまま感情を押し殺しているとストレスは溜まりますし、押し殺すことが当たり前になってしまうと、そこから吐き出せるようになるまでかなり苦労をします。
しかも一度吐き出したらマシンガンのように不満が連射され酷い時は暴発します。(私がそうでした)
そうならないためにも、子供につらい思いをさせてしまったらその都度どう思っていたのか、何を感じていたのか、どうして欲しかったのかを全部子供から吐き出させてあげましょう。
異論があってもまずは全部聞いて受け止め、そして素直につらい思いをさせてしまった子供に謝りましょう。
まとめ
いかがでしたか?昔から両親の激しい夫婦喧嘩を見てきましたが、私は両親共に良い部分と悪い部分はわかっていますし、それぞれに注いでもらった愛情はきちんとわかっています。
兄妹が大きくなってからは夫婦喧嘩が始まるとお菓子と飲み物を持って子供部屋に行き、一緒に夫婦喧嘩を聞きながら「あぁ?今の一言は余計だったねぇ」「トイレ行きたいんだけど…早く終わってくれないかな?」と妙な耐性が付いていました(笑)
当時は家に帰れば両親はいつも喧嘩してるし、学校に行けばいじめられるしで今思えばなかなかハードな学生時代を過ごしてた私ですが、自己肯定感が低くても気合と根性だけは強く持ち、反抗期はあったけどお巡りさんのお世話になったことは一度もない人間もいます。
なので経験者としては「私のせいで…」とお子さんの不調全てを抱え込まずに、出来るだけ夫婦喧嘩を減らすか見せないようにして、終わった後は必ずお子さんのフォローをしてあげて欲しいと思います。
この記事を読んで「うちの子大丈夫かしら?」と思ったあなたはぜひ参考にして、お子さんへの悪影響を少なくしてくださいね。