5月といえば、絶好の潮干狩りシーズン!アサリにハマグリに…。貝って焼いても汁ものにしても、何しても美味しいですよね。
潮干狩りに行こう!と思ったものの、実際にどんな貝がとれるのか、美味しい貝はどれなのかなど、気になりますよね。
私も、貝が大好物なので、子供のころは毎年潮干狩りに連れて行ってもらいましたが、最初は砂ばかりであまり美味しくない貝や小さいアサリばかりとってきて、親に「海に帰しなさい!」と言われてしまいました…。
せっかくなら美味しい貝をたくさんとりたいですよね。
そんな、潮干狩りで美味しい貝をゲットしたいあなたに、水族館飼育員の経験を持つ私が、美味しい貝の見分け方と、美味しい貝をとるコツを紹介いたします!ぜひ参考になさってくださいね。
潮干狩りでどんな貝がとれる?美味しい貝の見分け方
潮干狩りでは、よく知っているハマグリやアサリのほかに色々な種類の貝がとれることがあります。
砂を掘ると出てくる貝のほとんどは食べることが出来ますが、貝の中の砂が多くてしっかり下処理をしないと食べられない貝や、美味しい貝と比べると若干味の落ちる貝もいます。
ここでは、美味しい貝の種類と、食べるにはひと手間必要な貝の種類を解説いたします!
潮干狩りでとれる美味しい貝
① アサリ
特徴:3~5cm。貝の表面がざらざらしており、様々な模様が入っている。
潮干狩りの代表選手であり、一番数も多く出てきます。それもそのはず、潮干狩り会場ではお客さんを呼ぶために、アサリやハマグリを砂浜にバラまいているところもあるんですね。
味はご存知の通り、出汁がめちゃくちゃ出て美味しい!シンプルに酒蒸し、炊き込みご飯やクラムチャウダーなど何にでも使えますよ!
② ハマグリ
特徴:5~8㎝。表面はつるつるとしており、殻が厚くてしっかりとしている。
こちらも潮干狩りの代表選手ですが、アサリより数が少なく、やや深いところにいます。
数は少ないものの、大きいのでそのまま網で焼いてガッツリ食べれたり、アサリより上品な出汁が出るので、味噌汁やお吸い物が美味しかったりと、狙って採る価値ありですよ!
③ ホンビノスガイ
特徴:5~8㎝。アサリやハマグリと比べて、円形に近く、白っぽい色をしている。
数は多くありませんが、ハマグリに匹敵する大きさで食べごたえがあります。
また、味に雑味が少なく、どんな料理にも合うのも魅力的ですね。採れたら「ラッキー!」と思って下さい。
④ マテガイ
特徴:筒のような形をしている。砂に1~2㎝ほどの穴をあけ、干潮時は穴の中に潜っている。
マテガイは、砂の奥深くに潜っているため、砂を掘ってもとることが出来ません。
では、どうやって採るかというと、砂の表面を見ると、たまに1~2㎝ほどのマテガイが潜った後の穴があるので、穴に食塩を撒きます。
そのまましばらく待つと、マテガイが水から穴から出てくるので、指でつまんで穴から引き抜きます。マテガイを狙うときは、必ず塩を用意していって下さいね。
ちなみに、採るのに一工夫いるだけあって、味は格別ですよ!ぜひチャレンジしてみてくださいね。
食べられるが下処理が面倒な貝
① カガミガイ
特徴:5~8㎝。ホンビノスガイに似るが、殻がもろく、より平べったい。殻頂がS字をしている。
こちらのカガミガイも、潮干狩りでは2~3個は見かけます。食べられはしますが、美味しい貝と比べると若干味が落ちる点と、酸欠で死にやすいので、砂抜きが難しい点が残念ポイント。
② バカガイ(アオヤギ)
特徴:5~7㎝。つるつるしており、殻が薄くもろい。
ふざけたような名前ですが、本当にバカガイという名前なんです…。寿司ネタでは「アオヤギ」という名前で出ているので、こちらの方がなじみがあるかもしれません。
こちらも美味しい貝ではあるのですが、砂が多く少し砂抜きした程度では、じゃりじゃりして食べれたものではありません。
一度ゆでてから、身についた砂袋を取り除いて調理してくださいね。
③ ツメタガイ
特徴:約5cm。茶色の貝から、身の部分がかなり露出している。
市場ではほとんど出回りませんが、潮干狩りでは出会う確率が高いです。なぜなら、アサリなどの貝が大好物で、貝殻に2mmほどの小さな穴を開けて、中身だけ食べてしまいます。
空の貝殻に小さな穴が開いていたら、犯人はこのツメタガイでしょう。
このツメタガイも、実は食べることが出来ます。下処理は、軽く湯がいたあとに流水でしっかり身の粘液を洗い流してください。
身が分厚くて、茹でるとかなり固くなるので、薄くスライスして食べてみてください。触感はサザエのようにコリコリとしており、意外と美味しいですよ。
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美味しい貝はどこにいる?潮干狩りで貝をゲットするコツ
潮干狩りで美味しい貝をゲットするには、貝がどこにいるのか把握しておかなくてはなりません。また、潮干狩りに最適な日や時間帯もあるんですよ。
ここでは、そんな潮干狩りで美味しい貝を大量ゲットするコツを紹介します!
① 大潮の日を狙う
海は、月の満ち欠けによって潮の引き方が変わります。特に満月と新月の日の前後3~4日間は「大潮」といって、一番潮が引く日なので、この日を狙いましょう。。
なぜなら、海の浅いところより深いところの方が大きな貝が多いので、潮が引くことで深いところで貝が採れるからなんです。
また、アサリやハマグリなどの二枚貝は移動をあまりしないため、浅いところはすでに他の人にとりつくされている可能性が高いということもあります。
ちなみに、潮干狩りのシーズンが5月と言われる理由は、一年の中でも5月が最も昼に潮が引く時期だからです。
普段は海深いところで砂に隠れている貝を、海に入らずに採れる絶好のチャンスという訳なんですね。
② 最干潮の時間帯を狙う
潮は時間帯によっても引き方が変わるんです。一番潮が引く時間を「最干潮」、潮が満ちる時間を「最満潮」といい、その時間は毎日約30分ほど後ろにずれていきます。
① で話した理由から、「最干潮」の時間の前後1時間(計2時間)が勝負時という訳です!
例えば、その日の最干潮が12:30だとしたら、11:30~13:30がベストタイムだということです。
「最干潮」の時間は、日によって、場所によって変わるため、潮干狩りするポイントの最干潮時間を事前に調べておくことをおすすめします。
③ 出来るだけ海の近くで砂を掘る
海の深いところの方が大きい貝がわんさかいるため、潮が引いたら、なるべく海の近くで貝をとりましょう。
海に入っても大丈夫であれば、膝丈位海に浸かる場所の方がより大きな貝がたくさんとれますよ!
私が潮干狩りに行ったときには、胴長(長靴付きのカッパ)を穿いて腰まで浸かりながら、専用の道具でガサガサとっているベテランのおじいさんがいました。
「浅い方は大きい貝みーんなとられとるけぇ、深いとこの方がいいんよ!」なんて言いつつ、本当に大きな貝ばかりとっていましたよ!
ただ、一つ注意したいのが、時間が経つと潮が満ちてきてしまって、どんどん波が押し寄せてきてしまうので、深いところから浅い方へ移動するようにとっていきましょう。
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まとめ
潮干狩りでは沢山の種類の貝がいます。ほとんどが美味しく食べられる種類ですが、しっかりとした下処理が必要だったりするので、貝の種類をしっかり見分けて、美味しく調理してくださいね。