家族の中に食物アレルギーを持つ子がいると、普段の食事だけでなく誤食にも気をつけなくてはなりませんよね。
私にも食物アレルギーを持つ子供がいます。しかも小麦・卵・乳と代表的な三大アレルギー!
卵だけしかアレルギーが無かった頃はまだマシだったのですが、除去が3つに増えた頃からは市販品全てが敵に思えてきます(笑)
だからと言って家族全員、完全除去食にするわけにはいきませんよね。「どうすれば家で誤食を防げるんだろう」とお悩みのあなた。
この記事では、気を付けていたのに起きてしまった我が家の4つの誤食事件を公開したのち、誤食を防ぐための対処法もご紹介しています。
誤食はいのちにかかわる問題なので、少しでも多くの事例を知ることが大切です。ぜひ目を通してみてくださいね。
気をつけてたのに!?我が家で起きた4つの誤食
自宅で誤食しないようにと気を引き締めていたにも関わらず、我が家では4回誤食が起きてしまいました。「こんなパターンの誤食もあるのね」という感じで参考にしてくださいね。
事件その1:全粒粉のビスケット
学校から帰ってきた上の子が帰宅しておやつを楽しんでいた時、インターホンが鳴りお友達から遊びのお誘いがありました。
意気揚々と出かけて数分後、アレっ子が椅子に乗っていたので危ないから下ろそうと近寄ったら上の子がそのままにしていた食べかけの全粒粉クッキーを食べていたんです。
上の子はアレルギーがありません。何でも食べられる=食べるものはアレっ子にとって危険なものばかり。
この頃のアレっ子は何かの上に乗ると言うことは皆無に近かったので、上の子にも必ず手が届かないテーブルの上で食べることを義務付けていて安心しきっていました。
このちょっとした油断で誤食が起きてしまったんです。全粒粉のビスケットなので小麦粉が使われているのは明らか!しかも卵入り!
病院を受診した時の為に即座に食べた時間と成分をメモし、時計を見ながら経過と症状のチェック繰り返すこと1時間…幸い何ともありませんでした。
その後も何一つ症状は出なかったのですが、受診すべきかどうかわからなかったので病院に連絡。すると数日後の定期検診の時で大丈夫とのことだったのでその時にお話しました。
主治医が言うには「おそらく小さい子供のほんの一口だったからセーフだったのかもね」との事。この結果を上の子に伝え、「これからは一緒に気をつけようね」と約束しました。
事件その2:ハーゲンダッツ
まだアレっ子が歩けるようになって数カ月くらいの夏。冷凍庫には家族のアイスが常備されていました。
いつものようにお昼ご飯を作ろうと冷凍庫を開けて食材を見つけ、子供が冷気を楽しんでいたので少しなら良いかとそのままにしてご飯を作っていたんです。
そして少ししたら低いテーブルの近くにいたので、冷凍庫を閉めてまたご飯作り。
やけに静かだな?と子供を見たら家族の食べかけのハーゲンダッツを食べてました。しかも「これ冷たくて美味し?!」ってニコニコな顔をしながら。
言い訳に聞こえるかもしれませんが、この頃はまだハーゲンダッツのような蓋は開けられなかったんです。しかも身長的に冷凍庫の中身は見えないのに見つけて開けて…初めて開けたのがアイスの蓋。しかも食べちゃダメなやつ。
「何でよりによって蓋開けデビューが禁断のアイスなんだよー!」と思いながら慌てて成分と時間をメモし、症状の有無を5分毎に細かく全身チェックしました。
これも幸いなんともなかったので定期検診の日に主治医に報告。この時乳アレルギーの数値は低く、一番心配していた卵が卵白ではなく卵黄のみだったのがラッキーだったようです。
事件その3:冷凍ハンバーグ
この日はアレっ子の朝ごはんにと冷凍庫にあったラップで包まれた小さなハンバーグ温めて食べさせました。すると食べ始めて5分足らずで咳き込み始め、数分後に嘔吐。
誤食してしまった時用にともらっていた薬を飲ませましたがなかなか症状は治まりませんでした。その時にやっと「まさか…市販の冷凍ハンバーグ!?」と気づいたんです。
私は市販の食品の残りが少なくなると外袋が鬱陶しくて、今回のようにラップに包んだり保存容器に入れ替えるんです。
しかもちょうど2日前に同じサイズのハンバーグを作っていて、色・手作り感のある見た目からして自分の作ったアレルギー対応のものと勘違いしてあげてしまったようでした。
もしそうなら卵もパン粉も使っているのでうちの子には大ダメージ!急いで救急に向かう準備をしている途中にまた嘔吐。「お腹が痛い!」とのたうちまわりまた嘔吐。
吐瀉物の処理なんてしている場合じゃないと車で10分のかかりつけ総合病院に駆け込みました。
到着した頃にはありがたいことに症状は治まっていたのですが、状況からして誤食だろうと先生に言われました。
これは完全に私のミス。症状からして私が作った物ではないのは確実です。1番気をつけなくてはいけない私の勘違いで子供を辛い目に合わせてしまったんです。
アレルギー物質の含有量はわかりませんが、数回のお嘔吐と腹痛を訴えたのはこれが初めてですし、未だにありません。
この日何回子供に謝ったかわからないくらい泣きながら謝りました。謝っても子供が辛かった事に変わりはないし、無事だったから謝れるんですよね。
今ではお弁当用の冷凍食品はほとんど買わなくなり、ラップに文字が書けるペンと保存容器に貼る注意シールを購入しました。この日のことは未だに思い出しては反省しています。
事件その4:米粉パン
母が家に遊びに来てくれた時、偶然立ち寄ったパン屋さんで売っていたという米粉パンをくれました。キューブ状でとてもかわいらしく、しかも普通のパン屋さんでは珍し米粉100%のパン。
念の為どこで作っているのかをお店で確認したら、その店舗ではなく本店でまとめて作り袋詰め・配送していると教えてくれたそうです。
成分表示を見ると米粉・食塩・砂糖・イーストしか書いていなかったので「良かったね?」と食べさせていました。
すると5分くらい経ってから軽く咳をし始めました。段々と咳の間隔が短くなってきたので、何が原因なのかはわかりませんがすぐに米粉パンを中止。
子供は美味しかったらしく、取り上げられたことでしばらく泣いていましたがこればっかりはあげるわけにはいきません。
30分経過したあたりから咳は治まり、他は何とも無く病院に連絡しても「症状が収まっているなら大丈夫」との事だったので自宅で様子を見ました。
原因は定かではありませんが、おそらく元々小麦を扱うパン屋さんで作っていたので、何らかの形で小麦が混じってしまったコンタミネーションではないかと思っています。
この時以外コンタミで何か症状が出たことはないので、我家の場合はたとえ米粉100%だとしても小麦のパン屋さんで買うのだけはやめています。
自宅での誤食を防ぐための対処法5つ
誤食と言うと外食や保育園・幼稚園を先に思い浮かべますが、自宅でも100%安全なわけではありません。「せめて自宅では安心して食事をさせてあげたい」って思いますよね。
それにはどんな事に気をつけたら良いのか、誤食を防ぐための対処法をご紹介します。
手が届く所に置かない
当然ではありますが、意外とバタバタ忙しくしていたりちょっと目を離した隙に食べてしまったりという事は意外とあるんですよね。
特に経験上、2歳頃までは「これは食べちゃダメだからね」と言った所で好奇心の方が優っているので効果はありません。
届かないだろうと思っている場所でもなぜか手にしている時もあるので、私は絶対に届かないキッチンのオーブンの上に置いています。
高さだけでなく、何かの拍子で落ちてしまいそうな不安定な場所にも置かないように気をつけましょう。
必ずお皿(器を使う)
ウチの上の子には食物アレルギーはありません。そのため、初めの頃はクッキーやスナック菓子は今まで通り袋から直接取って食べていました。
しかし食物アレルギーがある家族がいると「食べこぼし」は軽いゴミでは無く、毒と同じレベルの存在に変わってしまいます。
でも子供はまだ上手に食べられないこともあり、食べこぼしを無くすのは難しいんですよね。なので心配な時は、私は必ず少し大きめのお皿の上で食べるようにしてもらっています。
上の子もある程度大きくなってきた今では自ら「あ、お皿出さなきゃね」と準備してくれるおかげで、恐怖の食べこぼしはかなり少なくなりました。
お皿を使ってもこぼしてしまった時は「ママ!掃除機持ってきて!」と指示までしてくれるので、家族の協力は本当に助かります。
隠れて食べる
食物アレルギーの子が食べられない物に興味を持たないようにする為に1番効果的なのは…隠れて食べる事!笑
「対処法か!?」と言われそうですが、ウチのアレっ子は3つもアレルギーがあるのに食欲旺盛なので、離乳食期はとにかく手を出されて困る食べ物は隠すのが1番だったんです。
3歳になった今は食べ物の名前もかなり覚え、我慢も出来るようになりました。
なので「興味を持たないように」と言うよりは「食べられないものを目の前で食べると可哀想だから」との理由で上の子にはこっそり食べてもらっています。たまにバレるんですけどね(笑)
他にも、上の子はシュークリームとドーナツが大好きなので、買ってきた時は暗号のように「冷蔵庫・ピンクのお皿」とアレっ子に気づかれないように単語だけで伝えています。
危険な食材を無くす
我が家から小麦粉が消えて早2年が経過しました。それまでは料理が大好きでパンやケーキを毎週作っていた為、小麦粉・強力粉はあって当たり前だったんです。
でも小麦アレルギーがあるとわかってからは、小麦粉は粒子が細かいので口にしなくても舞う事すらも怖かったので米粉に切り替えました。
そして卵と牛乳は、アレルギーのない家族が飲み食いしたい時に申告してくれれば購入すると決め、基本的に家族で食べる物は食物アレルギー対応の物しか作りません。
なのでパンケーキもお好み焼きもコロッケも全部小麦・乳・卵は不使用です。
アレルギーがない家族の分もアレルギー対応になっているのでコストは掛かりますが、鍋やフライパンを別にしなくて良い分洗い物は減るし、みんなで同じ物が食べられて誤食の危険が減っただけでもかなり気持ちが楽になりました。
年齢で伝え方を変える
アレっ子が少し言葉がわかりはじめた頃、食べられない食材は「これは食べたら辛いよ?痛いよ?。だから食べられないんだよ」と話していました。
でも成長して会話が成り立つようになった今、上の子がシュークリームを食べているのを目撃した時「これは辛いんだよ?」なんて言った所で「んなわけあるかいっ!」となるし、そもそも嘘をつくのも嫌だし、今後の生活のためにも「これは卵と小麦と牛乳を使っているから食べられないんだよ」と正直に話すように変えました。
きちんと伝える事で「卵・小麦・牛乳は食べられない」と自分でもわかってきたようで、最近は上の子が食べていたり、お菓子売り場で気になる商品を見つけた時には「これ食べられる?」と一度確認をしてくれます。何事においても素直に話すって大事ですね。
▼うちの子がアナフィラキシーを起こした時の様子はこちら
まとめ
家族の中で1人でも食物アレルギーがあると初めは苦労の連続です。今はアレっ子の成長・家族の協力・以前よりもかなり厳しくした対処のおかげで、自宅での誤食はなくなりました(今の所ね)。
我が家の場合は三大アレルギーがそれぞれクラス4?5とハイレベルなので「気をつけていても誤食の確率は高い」とエピペンが処方されました。
でもエピペンは使わないのが1番!これからもガッツリ気を引き締めて、誤食無しの生活を続けていきます。
私のようなミスをする人はいないと思いますが、ぜひこれを参考にしてお互い誤食0を目指しましょうね。