突然ですが、あなたはお子さんへの「おかねの教育」ってどうしていますか?
小学校に入学するとお父さんお母さんを抜きにして、放課後など子どもたち同士のお付き合いが増えていきますよね。
そうすると友だち付き合いの中で、時にはおやつを買ったり、文房具を買ったり、おもちゃを買ったりと、お金が必要なシーンも増えていきますね。
そんなとき突然お金を渡して、果たしてうちの子は自分ひとりできちんと管理出来るのか…
不安に思った我が家では、5歳の娘に少し早めにお小遣い制を導入してみることにしました。
今回は、お小遣い制を始めたきっかけから、ルール、導入した後の娘の変化まで詳しくご紹介します。
小さいお子さんがいるお父さんお母さん、お小遣い制の一例として参考になさってくださいね。
お小遣い制を始めるきっかけ
今5歳の娘がまだ2~3歳くらいのもっと小さな頃から、お金について普段の生活の中でも事ある毎に、口に出して説明はしてきました。
- お金は使えばなくなる、限りがあること
- 計画的に大切に使わなくてはならないこと
- お金を稼ぐのは大変なこと
でも、どんなに言葉をかみ砕いて分かりやすく伝えたつもりでも、子どもにはなかなか通じないんですよね。
うちの子も「うん。わかった。」とお返事するものの、いつもお顔がポカーン。いつも決まって、理解出来ていないときの顔をしていました。
だからこそ、論より証拠、習うより慣れよ、です!お金を得るところから、使って、管理するところまで、娘に自分で体験させた方がきっと分かってもらいやすいと思ったんです。
お小遣い制を始める時期
お小遣い制を始める時期については、ずっといつからにしようか考えていました。
- お金を得る
- お金を使う
- お金を貯める、管理する
お小遣い制を通じて、この3つ全てを出来るようになってほしかったんですよね。
なので、小学生になってからでももちろんいいけれど、私としては理解できるなら早いに越したことはない!と思っていました。
ただあまりに早く始めすぎて、うちの子の理解が追い付かなくては元も子もないですよね。
なので、娘に
- ルールを理解して、守れる
- 簡単な足し算と引き算が出来るようになる
- 硬貨の種類が理解できる
この3つの条件が揃うのを待って、5歳3か月でスタートすることにしました。
お小遣い制を始めるにあたって
せっかく始めるお小遣い制。出来るなら、金銭感覚だけでなく、娘の心も一緒に育みたいと思う、欲張りな私です。
お小遣いをあげるお父さんとお母さんも、お小遣いをもらう子どもも、どちらも気持ちよく出来た方が結果的に子どもにもこちらのメッセージが響きやすいと思うんですよね。
そこで我が家では、お小遣い制を実際に始める前にこちらがどんな思いでお小遣い制を始めることにしたか、お小遣いとはどういうものかのお話をしました。
お手伝いをしてくれたお礼として、報酬制に
我が家には、0歳の男の子と5歳の女の子、2人の子どもがいます。
お小遣い制を始める前から、娘はお姉ちゃんとして弟の面倒やお家のお手伝いを進んでしてくれていました。
そんな娘にありがとうの気持ちで、お小遣いは報酬制をとることにしました。
報酬制のデメリット
ただ、報酬制をとるとデメリットが1つ。
「お小遣いがもらえるから、お手伝いをする。」イコール「お小遣いをもらえないなら、お手伝いはしない。」に、子どもの気持ちが変わってしまうことがあると小学生の子を持つママ友に聞きました。
なんだかお金で繋がる関係に思えて、すごく寂しいですよね…。
お小遣いは、「ありがとう」を形にしたもの
お手伝いの本来の意味は、相手のためを思って、手を貸してあげることだと私は思うんです。なので、娘には次の5つのポイントをお話しました。
- いつもお手伝いをしてくれて、本当に助かっていること
- お手伝いをしてくれるお姉ちゃんの気持ちが嬉しいこと
- お姉ちゃんのことをパパもママもとっても信頼していること
- お小遣いは、パパとママからの「ありがとう」を形にしたものであること
- 家族の一員として、お姉ちゃんの活躍に期待していること
お家によって、その子の性格によって、お話の仕方やお小遣いのあげ方は、違ってくると思います。
うちの子の場合のやる気スイッチは、褒められること、認められること。なので、報酬はあくまでもおまけという位置づけです。
お手伝いのポイントは、家族のためにしてくれたこと
自分のことは自分で出来るようになってきたので、今回は自分のことについてはノーカウント。お手伝いは、家族のためにしてくれたことを評価するようにしました。
「家族の一員として自分に何が出来るのか、相手の立場に立って考えて、行動してほしい」
自分で言っておきながら、5歳にここまで求めるのは、正直高望みすぎるかもしれません。
でも、今は言葉では分からなくても、ニュアンスだけでも伝わってくれれば十分。
ゆくゆくこうなってくれたらいいな~という願いを込めながら、お話してみました。
お小遣い制の6つのルール
いろんなやり方があると思いますが、我が家の場合は、こんなルールにしました。
お小遣いはポイント制
お手伝いしてくれる毎に、お手伝いの内容によってポイントをあげるという方法にしました。というのも、我が家は最初からたくさんお金を与えたかったわけではないんです。
あくまでも、お金を得て、そのお金の使い方を体感することを重視したかったので、お手伝いのポイントも、1ポイントに対して1円という最小金額にしました。
ただ、1円ずつ毎回その都度あげていると、こちらも用意するのが大変。なので、10ポイント分まで貯めて初めて10円をあげるという方法にしました。
そうすると硬貨の用意の手間がぐっと減るので、おススメですよ。
お手伝いの難易度やボリュームで、ポイントは変動
どんなお手伝いでも一律1ポイントとしても良かったのですが、欲張りな私はさらに算数のお勉強も娘にさせたかったんです。
なので、お手伝いの内容によって報酬が変動するポイント制にしました。
例えば…
- 食事の時にテーブルを拭く…1P
- ごはんをテーブルに運び、お箸を並べる…1P
- ニンジンの皮をむく…1P
- たまねぎの皮を2個むく…2P
- スーパーでのお買い物で、賞味期限を確認してからカートに入れる…1P
- まくらカバーをまくらにセットする…1P
- 洗濯物を畳む…2P
- 弟のオムツを補充する…1P
- 弟に絵本の読み聞かせをする…2P
- お風呂上りに弟の着るお洋服とオムツをセットする…1P
何ポイントにするかは、お手伝いのボリュームやかかる時間、難易度によって、こちらでその都度決めました。
娘から提案のお手伝いは、即採用
こちらからお願いするお手伝いもありますが、娘から「じゃあこれは?」と提案されるお手伝いもあります。
先ほど例であげた弟に関連するお手伝い3つは、娘からの提案です。
正直なところオムツの補充は、ものの数秒で終わることだし、もうちょっと難しいお手伝いをお願いしたいとも思いました。
でも、どうしたら家族が喜ぶかを一生懸命に娘が自分で考えてくれたことが嬉しいので、もちろん即採用!
一度採用されると娘はもっと嬉しくなってどんどん提案してくれるようになりました。ちょっとしたプレゼンテーションですよね。
なので、どんな些細なお手伝いの内容だったとしても、娘からの提案は迷わず採用することにしています。
ポイントの管理は、専用シートで
お手伝いによってゲットしたポイントは、専用のシートに記入して管理してもらうことにしました。
自前のエクセルで作った簡単なシートなので、お恥ずかしいのですが(笑)
横並びに1が並んでいるので、1ポイントなら1つ、2ポイントなら2つ印をつけてもらいます。まだ1マス1マスがわかりにくいと思うので、1マス毎に色分けしています。
管理さえできればいいので、書くものはボールペンでも色鉛筆でもOK。印も、丸でも星でもハートでもなんでもOK。娘に任せることにしました。
自由度を増やしてあげると子どもってイキイキしますよね。
10ポイント貯まって初めて、本当のお金に交換出来ます。こちらもちゃんとあげたか分かるように、右端に作った10円、20円といった合計額の欄に、お金をあげたタイミングで、チェック。
渡したお金は、100円ショップで買った専用の貯金箱に、娘に自分でチャリンと入れて管理してもらっています。
お手伝いありがとう!を必ず伝える
お手伝いをしてもらったその都度もちろんお礼を言いますが、お金をあげるときにも改めて「ありがとう」を伝えることにしています。
というのも、お小遣い制を始める前にも娘には何度も伝えましたが、お金がもらえるからお手伝いをするという考えになってはほしくないんです。
大事なことは、何度も何度も繰り返すことでより伝わると思っています。
なので、「パパとママからのありがとうの気持ちだよ。お手伝いいっぱいありがとう!」と毎回お礼を言ってから渡しています。
お小遣いは、使っても貯めてもOK
頑張ってもらったお小遣いの使い道は、使いたいタイミングも、使いたいものも、本人に任せることにしています。
そうすることで、自分の中で優先順位をつけたり、我慢したり、買う物を吟味したり、と限られたお金の中でのやりくりを学んでほしいと思ったからです。
何に使いたいと言い出すかな~と興味津々に聞いてみたところ、「プリキュアのおもちゃが欲しいから、それまで貯める!だからいっぱいお手伝いする!」んだそうです。
私はてっきりすぐにお菓子を買いたい!と駄菓子コーナーに駆け込むかと思っていましたが、意外と堅実でビックリ。
子どもは子どもなりに考えているんだな~と感心しちゃいました。
お小遣い制を始めてからの変化
お小遣い制を始めて3か月が経ちました。
今までもこちらがお願いしたことを嫌がることなく快くお手伝いしてくれる娘でしたが、お小遣い制を始めてからは3つの変化が見られたように感じています。
自分で考える力
娘から具体的なお手伝いの内容を提案してくれたり、いちいちこちらが頼まなくてもやっておいてくれたり、と自分で考えて、率先して行動をしてくれるようになりました。
優先順位づけ
1日のなかで1つだけでなく、3つ4つとお手伝いをたくさんしてくれるので、複数あるお手伝いのうちどれから先にやってほしいかをこちらに聞いてくれたり、自分で考えて先に進めてくれたり、と優先順位づけが上手になりました。
お金を大切にする
それまではお菓子にしても、おもちゃにしても、すぐに欲しい!買って!とせがんでいた娘でしたが、最近は頻度が減ってきたと感じています。
お金を稼ぐって大変なことだと少し伝わったかな?とちょっと期待しています。
まとめ
今回は、我が家で実践しているお小遣い制についてご紹介しました。
今は報酬制だけの我が家も、もう少し娘が大きくなったら、報酬制に加えて月額の固定制も追加導入しようと思っています。
子どもの成長にあわせてお小遣い制をその都度見直し、その度にお金について家族で話し合う場面を作ることが大切だと思っています。
金銭感覚なんていうと大げさかもしれませんが、小さいうちからお金について考える時間を少しずつでも作っておくことで、将来大人になってからもお金の使い方が上手になるのではないでしょうか。
お子さんの性格や成長度合いによって変わってくるので、一概に何歳から始めましょうとは言えませんが、我が家は早めに始めてみてよかったと思っています。
ぜひお小遣い制の一例として、参考にしてみてくださいね。