突然ですが、あなたは赤ちゃんを母乳で育てたいと思っていますか?私は一人目のときに、生後2週間以降は完全母乳で育てました。
スキンシップも取れたし、母乳育児は消毒もいらないし、赤ちゃんの欲しがるタイミングですぐあげられて、メリットもいっぱいですごくよかったです。
でも、人に預けられなかったり、薬が飲めなかったり、困ったこともいくつかありました。
そこで今回は、母乳育児中のお母さんへおススメしたい哺乳瓶の活用法をお伝えします。
母乳育児をしたいお母さんにこそぜひ知ってほしい内容なので、参考にしてくださいね。
母乳育児中でも哺乳瓶を使ってほしい3つの理由
母乳なんだから哺乳瓶なんていらないでしょ。そうですよね。当然そう思いますよね。
でも、母乳育児中でも、哺乳瓶を使えた方がいい場面がある!2人の子どもの育児中の私の実感です。
あとあと「困った…。」と途方に暮れた私のようにならないために、どうして哺乳瓶の使用をおススメしたいのか、これから3つ理由をご説明します。
人に預けられない
母乳育児中は、人に預けられない。完全母乳育児の最大のデメリットと言えるのではないでしょうか。
ミルクなら、お父さんでもおばあちゃんでも作ってあげられますが、母乳を出せるのはお母さんだけ。代わりが利かないですよね。
外出するにもタイムリミット
お母さんだけのお出かけも、授乳の合間のもつタイミングでしか行けないですよね。
最近は託児つきのサービスが増えてきましたが、病院への通院や結婚式、急なご不幸、などなど。
本当は行きたいのに、TPOからして赤ちゃんを連れていけない場所やタイミングって、まだまだたくさんありますよね。そうすると気軽に外出も出来ません。
自由な時間のないことへのストレス
サラ~っと書きましたが、これって結構ストレスなんですよね。育児中のお母さんって、それこそ妊娠中からみんな少なからず我慢してるんです。
食べたいもの、飲みたいもの。行きたいところ、したいこと。一人の時間。
我慢に我慢が積み重なって限界がきちゃう前に、出来るだけ早めに少しずつでも発散したいもの。
だから、1日のなかで少しの時間でも預けられるのって大事じゃないですか?絶対あった方がいいですよね。
薬が飲めない
ミルクなら、何の問題もありませんから、これも母乳育児ならではのデメリットですね。
お母さんの体力にも限界がある
赤ちゃんを育てていると、どうしても夜泣きや授乳で寝不足になりがちです。
うちの1人目の子も、夜泣きがひどくて毎晩まとまって寝てくれるのは長くて2時間。
だから、朝から晩までフラフラで一日中眠い、出かける気力もない…。
毎日本当にそんな状態でした。当時はそんな風に思ってもいませんでしたが、今振り返ると産後鬱だったんじゃないかな、と思いますね。
市販薬には手を出せない
どんなに加湿や除菌などの対策をして気を付けていても、そんな疲れた免疫力の下がってしまっている体では、体調も崩しやすくなりますよね。
風邪を引いて薬が飲みたいと思っても、授乳中は市販薬には手を出しにくいもの。
だって、食べたもの飲んだものがそのまま赤ちゃんにあげる母乳になるんだから、薬の成分も母乳に少なからず入ってしまいますもんね。
大人の体にはOKでも、まだ体が小さく、未熟な赤ちゃんには危険なものもいっぱい。
処方薬も効き目はマイルド
実際、私も娘がまだ6か月のときに風邪を引いてしまって、咳がなかなか収まらず…。
病院に行って処方してもらった薬も、授乳中でも使える咳止めは成分が優しいものしかないので、効きめも当然マイルド。
授乳中断のリスク
病院の先生にも、授乳を中断できるなら強めの薬も出せると言われたけれど、その頃の娘は離乳食も哺乳瓶も断固拒否!
授乳を止めたらこの子は死んでしまうかも!本気でそう思っていた私に、授乳中断の選択は出来ませんでした。
完治まで時間がかかる
なので、効き目の弱い薬を少し長めに出してもらって、2週間近くかけてようやく完治。
安静に横になっていれば、同じ薬でももっと早く治ったかもしれません。
でも、そんなこと到底させてくれない、抱っことおっぱい大好きだったうちの子。
幸い娘には風邪は移らなかったものの、いつ移してしまうかとハラハラして家の中でも一日中マスクをつけたままで過ごしていましたよ。
ミルクがもし飲めたら、お父さんや実家のおばあちゃんに預けて、その間少しでも安静に出来る時間が長くなりますよね。
母乳の栄養にはムラがある
母乳は食べたもの、飲んだものから作られるお母さんの体液の一つです。
なので、当然お母さんが偏食気味だったり、元々の体質が貧血気味だったりすると、母乳の栄養も偏ります。
1歳で貧血
実際、うちの子がそうでした。母乳大好き、ミルク拒否、離乳食も嫌い!だった娘。
順調に体重も増えて身長も伸びていたから気づきもしていなかったんですが、貧血だったことが発覚したんです。
1歳で保育園に入園してすぐのことでした。ただの風邪と診断を受けたものの、何日たっても熱が引かず。
病院の先生に血液検査を勧められて、結果を見てびっくり。数値的にかなり悪くて、すぐさま鉄剤を処方されました。
貧血の子は発育不良になったり、風邪を引きやすかったりするんだそうです。
完全母乳の子は貧血になりがち
そのとき病院の先生に、完全母乳の子は貧血になりがちなことを教えてもらいました。
赤ちゃんが小さいうちは、1回1回の授乳の量ももちろん少なく済みますが、大きくなってくると1回の授乳量は生まれたときから比べると数倍になりますよね。
同じお母さんの体から作られる母乳だから、量が増えるとどうしても栄養が薄くなってしまいがちで、1歳に近づくにつれて赤ちゃんの体にどんどん鉄分やカルシウムが必要になってくることも重なって、鉄分不足・カルシウム不足になる子は少なからずいるそうです。
ミルクは鉄分もカルシウムもビタミンKもバッチリ
ミルクは、不足しがちな鉄分やカルシウムも豊富に入っているほか、母乳では作られにくいビタミンKも含まれています。
うちの子は一人目と二人目と出産した病院が違うのですが、二人目の病院では1か月健診のときに母乳メインと伝えたところ、週に1回飲ませるビタミンKシロップが8回分処方されました。
ミルクは栄養バランスだけの面で言えば、常に品質が一定なので、お母さんの体調も問わず常に赤ちゃんに必要な栄養を満たしてくれるんですよね。
哺乳瓶の有効活用
ここまでミルクのメリットを伝えてきたので、もしかしたら母乳育児を若干否定するような内容に感じさせてしまったかもしれません。
でも、そんなつもりはありません。実際、うちの二人目の子は今3か月ですが、ほぼ母乳です。
え?ミルクがいいって言ったじゃないか!って思いますよね。そうですよね。
でも、補足させてください。哺乳瓶であげるものは、必ずしもミルクじゃなくてもいいんです。搾乳して冷凍しておいた母乳でも、白湯でも、麦茶でも。
月齢に応じて赤ちゃんが飲めるものなら、とにかく何でもいいんです。
お母さんから直接もらう母乳以外の方法、つまり哺乳瓶を使うことを諦めないでほしい!これが一番お伝えしたいことです。
ピンチなときでも代用が利く
哺乳瓶で何かが飲めると、育児がどう変わるでしょうか。
- お母さんがお出かけするときや体調を崩したときでも、家族が代わりにあげられる。
- 赤ちゃんが貧血気味になったり、母乳が足りなくなったりしても、ミルクを代わりにあげられる。
そう、代用が利くんです。でも、完全母乳でまったく哺乳瓶であげていないと、赤ちゃんは「母乳=お母さんから直接もらうもの」と認識して、次第に哺乳瓶を嫌がるようになってしまいます。
哺乳瓶拒否
実際うちの一人目の子がそうでした。生後2か月までは、お風呂上りに哺乳瓶で白湯を飲ませていたんです。
でもそれも面倒になったのと母乳もよく出るようになったので、お風呂上りも母乳しかあげていなかったんですね。
それから1か月くらいして、出産後初めて美容室に一人でお出かけした私。主人に冷凍母乳の説明をして娘をあずけて出かけて、2時間して帰宅後。ぐったりした二人がお出迎えしてくれました。
そう、哺乳瓶を一切受け付けず、一口も飲んでくれなかったんです。あげ方が悪かったのかも…と思って、何度かトライしましたが、全戦全敗。
こうして一人目は1歳で保育園に入園するまでの間、授乳間隔の空く数時間以外ずっと離れられなくなりました。
母乳は突然でなくなってしまうこともある
これも一人目の子の話です。娘が6か月のときに風邪を引いたときは、弱めの薬を飲みながらもなんとか授乳を続け、それから娘が保育園に入園してからも帰宅後も夜間だけは授乳をしていたんです。
娘が1歳3か月になった頃、娘から私に胃腸炎が移りました。下痢と嘔吐のダブルパンチで、体は脱水状態。
カラカラな体から母乳がいっぱい出るわけもなく、「おっぱい出ない!」と怒る娘を、主人が必死に抱っこして泣き疲れて寝せた2日間。
極端に母乳の分泌量の減った私の体は、赤ちゃんがおっぱいをいらなくなったものと判断してしまったようで、体調が回復してからも母乳があんまり出なくなってしまったんです。
離乳食が進んでいたこともあって、泣く泣くそのタイミングで卒乳した苦い思い出です。
たまたま娘がもう卒乳してもいい時期だったからよかったものの、もっと小さい頃だったらどうなってしまったんだろう…と思い返すと怖くなります。
毎回じゃなくても、毎日じゃなくてもいい。
あくまでも哺乳瓶に慣れておいてもらうことが大事なので、哺乳瓶であげるのは、毎回や毎日じゃなくてもいいと思います。
実際うちの二人目の子は、1日1回だけしか哺乳瓶であげていません。
もっと言えば毎晩1回と思っていますが、実際にはタイミングが合わずに赤ちゃんが寝てしまったりして、1回もあげられていない日も何日かあります。
それでも定期的に哺乳瓶で飲ませているおかげで、今のところ哺乳瓶拒否は起きていません。
原則母乳で育てるつもりですが、万が一に備えて哺乳瓶も使えるようにしておきたい、言わばリスク回避ですね。
まとめ
母乳育児はスキンシップも出来るし、消毒も調乳もいらないし、お出かけも荷物が少なくて楽ちん。
さらに、消化のいい母乳は赤ちゃんの胃腸にも負担をかけず、優しいんですよね。
お母さんからの愛情たっぷりな母乳はメリットももちろん多いんですが、万が一のピンチに備えて哺乳瓶も使えるようにしておくと安心!ですよね。