お正月になったら家族で食べるおせち料理。栗きんとんは兄弟で奪い合って食べるくらい大好きでした。
おせち料理とはお正月に食べるものだと信じて疑ったことなんかなかった私ですが、世の中には大晦日におせちを食べる地域があると知ってびっくりです。
あなたは、考えたことありますか?おせち料理とはお正月に食べるものなのか、大晦日から食べるものなのか。そもそもおせち料理とはなんなのか?
これらの疑問にお答えいたします!
おせちを食べるタイミングは地域で違う?
おせち料理とはお正月に食べるもの。
そう思っていましたし、実際関西で生まれ育った私はおせち料理はお正月に食べていましたし、結婚して東海地方に来た今もそうですし、三が日に開催される義実家の宴会でもおせち料理が普通に出てくるので、今の居住地のあたりでもお正月に食べるもののようです。
ですが、世間は広いもの。お正月におせちを食べない地域があるんです。それはどこか?
北海道、東北の一部、新潟県、長野県、大分県がそうなんです。この地域の人が全部というわけではありませんが、大晦日に食べる家庭が一定数ある地域ということですね。
大晦日に年越しそばとおせちを食べて、お正月にはお雑煮やお寿司、おせちの残りを食べるんですって。
なぜ大晦日なの?
由来はさまざまだそうですが、「新しい年がくることをお祝いする」ために大晦日という説があります。我々が歳神様を迎えてからおせちを食べるところを、歳神様が来ることをお祝いするから大晦日ということなんですね。
または、日没が一日の終わりであり始まりであると考え、大晦日の夜はすでにお正月と一緒だということで大晦日に食べるという説もあるようです。
これらの風習が残っている地域が、大晦日におせち料理を食べているんですね。
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なぜお正月におせち料理を食べるのか
おせち料理とは、「御節供(おせちく)」というお供えものだったんです。
月と日にちが奇数でそろう日を節目(ふしめ)と呼んで、その節目の日にふるまうごちそうをおせちくと言っていました。1月1日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日のことです。
なんだか聞き覚えがありません?桃の節句(3月3日)とか端午の節句(5月5日)とか。
この日もお祝いとして豪華な料理を食べますよね。これらも昔はおせちくと言っていたんですよ。
年間に5回おせちくを食べていたわけですが、その中でも一年のうちで一番最初の節目であるお正月だけは、特別視されておせち料理として残ったんです。
だから、おせち料理とは本来お正月に食べるものなのですね。
歳神様へのお供え物という役割も持っているんですよ。大晦日に神様にお供えして、お正月に神様のお下がりをいただくという考えですね。
三が日は、神様がいらっしゃるので台所で火を使わないという風習があったため、日持ちをする料理を用意していて三が日は火を使わずに過ごすことができたわけですね。
炊事から解放されるという意味も
おせち料理のメニューって、日持ちのするものが多いという印象がありませんか?
現代社会は、女性だけでなく男性も家事をするものですが、昔は女性が家事をすることが多かったですよね。日々忙しく家事をする女性も、日持ちのするものを作っておくことでお正月は家事から解放される日でもあったんです。
家族みんなでおせちを囲んで、のんびり過ごすためという意味もあったんですね。
まとめ
おせち料理の由来から考えると、お正月に食べるというのが正しいんですね。とはいえ、大晦日に食べる地域の由来を見ても、間違っているとはいいがたいですね。
ご家庭の数だけ正解があるということでしょうね。
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