梅雨に入り、毎日のように降り続く雨。雨といえば、「酸性雨」。きっと一度は耳にしたことがありますよね。
でも「名前は聞いたことがあるけど、日本には関係ないんじゃない?」なんて思っていませんか?
そうですよね~、わかります。酸性雨って、なんとなく怖いものなのかな~なんて思っていても、身近な問題としてはなかなか実感しにくいもの…。
でも、実態を知らずに自分の身体に悪い影響を及ぼしていたらイヤですよね。この記事では、日本で起きている酸性雨の被害の現状と原因についてご紹介します。
これを読んで、私たちの身に何が起きているのかを、ぜひ知っておいてくださいね。
日本でも起こっている!「酸性雨の被害」とは?
以前から世界中で問題となっている酸性雨。日本では私たちが身近に感じるほど大きな問題にはなっていないですよね。
でも実は、私たちが住む日本でも酸性雨の被害は広まっているんです。
実際にどういったところで酸性雨の被害が起きているのか、現在の日本での酸性雨被害についてご紹介しますね。
水中生物への被害
海や河川の水はほとんどがアルカリ性ですが、酸性雨は海や河川の水を酸性に変えてしまうんです。水が酸性になると、水中に生息する生き物たちにとって住める環境ではなくなってしまいます。
また、酸性になった河川では魚が産卵しなくなってしまうこともわかっています。被害が大きくなれば、私たちの生活にも影響が出てしまいますよね。
農作物への被害
酸性雨を浴びたからといって、突然農作物がすべてだめになってしまうというわけではありません。
でも農作物の中には、酸性雨を浴びたことによって成長が止まったりして収穫が減ってしまうものもあります。
森林への被害
世界中でとても深刻な問題となっている森林への影響。酸性雨によって木が枯れてしまった…なんて、聞いたことがありませんか?
実は日本でも、酸性雨によって花が変色したり、葉が失われたり、枯れてしまったりする被害が出ているんです。
建物や銅像などへの被害
酸性雨によって建物や彫刻、銅像などにも影響が出ています。
「なぜ建物が?」と思いますよね。なんと酸性雨はコンクリートを溶かしてしまうんです!そのため、コンクリートでできている建物は、溶けてはがれたり強度が落ちてきてしまうんです。
日本中にたくさんある彫刻や銅像も、酸性雨によって溶け出したり錆びてしまっている物がいくつも確認されています。
銅像に緑や白っぽい筋のようなものを見たことがありませんか?実はそれ、酸性雨によって溶けたり錆びたりした跡なんです。
貴重な文化財に被害が出てしまうのは問題ですよね。
人体への被害
これほど大きな被害を起こす酸性雨。人体にも悪い影響が出ることは想像できますよね。
酸性雨は目や鼻、のどや皮膚などに痛みなどの強い刺激を与えます。日本でも過去に大きな健康被害が起きたことがあったんです。
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そもそも酸性雨っていつから問題になり始めたの?
酸性雨による被害はいつから問題とされていたのか、ご存知ですか?日本よりもずっと前から、世界では被害が確認されて問題となっていたんです。
酸性雨問題はいつから始まったの?
ノルウェーやスウェーデンで、1950年代に突然河川や湖の魚が減少したり、森林の木々が枯れるなどの被害が出て大きな問題となりました。
そして調査した結果、それが酸性雨による被害だということが初めて判明したんです。
また1960年代には、カナダやアメリカでも魚が減少するなどの問題が起こり、調査したところ、やはりこれも酸性雨によって起こったものだということがわかったんです。
日本で問題になり始めたのはいつ?
日本で最初に酸性雨の被害が確認されたのは1973年~1975年。関東地方で、酸性雨による大規模な被害が出てしまいました。
なんと3万人以上もの人が目やのどや皮膚に痛みなどの異常を訴えたんです。
人体だけではなく農作物にも大きなダメージを受けて、この頃から日本でも酸性雨が大きな問題になったんです。
酸性雨の原因はなに?
そもそもなぜ酸性雨は起こるのか、その原因って気になりますよね。
「工場や車から出る排気ガスが、大気汚染の原因になっている」なんて、聞いたことがありませんか?その大気汚染こそが、酸性雨の原因なんです。
工場や車から出る排気ガスだけではなく、火山活動によってもガスが発生します。これらは空気中で化学反応を起こして、小さい酸性の物質になって、雨に混ざって降ってきます。
これが「酸性雨」なんです。
日本で起きた「足尾銅山鉱毒事件」は有名ですよね。この事件によって、酸性雨による健康被害が大きく取り上げられました。
その後、工場では空気をきれいにする装置が取りつけられるようになり、現在も各地で酸性雨の観測や調査が続けられているんです。
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まとめ
酸性雨って意外と身近なところで起きている問題なんです。
気付かないうちに、あなたの周りでも酸性雨は降っています。あなたの体に健康被害が及ぶ前に、現状を知って汚染物質を減らすための努力をしていきましょう。