7月7日は七夕(たなばた)の日で、願い事をかいた短冊(たんざく)などを笹の葉に飾り付けますよね。最近はショッピングモールなどでも、一か月くらい前からお客が七夕飾りに自由に願いごとを書けるスペースがあったりします。
季節のイベントは一年を通していろいろなものがあり、イベントごとの飾り付けを目にする機会も多いですが、本来はいつ頃から飾り始めるものなのかってちょっと迷いますよね。
そこで、七夕の飾りつけはいつ頃から始めるものなのかを由来をふまえてご紹介します。
七夕飾りを飾るタイミングは一般的にはいつぐらいから?
自宅で七夕の飾り付けをするならできるだけ長く楽しみたいところですが、残念ながら七夕飾りは「一夜飾り」が基本となっています。
一夜飾りとは前日に飾ることをいい、七夕飾りを飾るのは7月6日の夜から7月7日の夜までたった一日だけということになります。
お正月飾りだと「一夜飾りは縁起が悪い」といいますが、七夕では不思議と逆なんです。七夕飾りがこんなに短い理由は、七夕の由来にありました。
七夕の由来って?
七夕といえば、一般的には「織姫と彦星が年に一度だけ会うことができるロマンチックな日」というイメージですよね。
七夕の由来は織姫と彦星の伝説も含めて諸説ありますが、日本の古代の風習である「棚機女(たなばたつめ)」の神事もそのひとつとなっています。
棚機女神事ではまず神事で使う織物を作る乙女が選ばれ、7月6日に神さまに捧げる着物を織り、7月7日にみそぎを行っていました。
神さまに織物を供えて乙女がみそぎをすることで、けがれをはらって秋の豊作を願うという風習です。
「棚機(たなばた)」と「七夕(たなばた)」が同じ読みであることと神事の日が7月7日で重なることから、これが七夕の由来のひとつとされています。
7月6日から7日にかけての短い期間で行われる神事が由来となっているため、七夕飾りも一夜飾りが基本となっています。
ただし、盛大な七夕祭りがある仙台などでは七夕の10日前から飾り始めるなど、地域によっても違いがあるようです。
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飾ったあとの七夕飾りはどうやって片づければ良い?
一夜飾りが基本である七夕飾りは、7月7日になるとすぐ片付けをします。用意したのが造花の笹の場合でも、七夕は神事が元となっている行事なので「取っておいてまた来年使おう」という方法は避けたほうがよさそうです。
また、7日のうちに片づけをしないと、「短冊に書いた願いごとが叶わない」ともいわれていますよ。
七夕飾りの片付け方にはいろいろな方法があるので、飾り付けをする前に以下の順番でチェックしておきましょう。
七夕飾りの処分方法①「七夕送り」をする
川や海に流すことで「神さまにけがれを持って行ってもらう」という考え方から、昔は七夕送り(「七夕流し」とも)が七夕飾りの処分方法では主流でした。
しかし、最近ではゴミの不法投棄や河川汚染といった問題もあって、七夕送りが実施されているところは少なくなりました。
伝統行事として今でも七夕送りをやっている場合もあるので、まずは自治体などのイベントで七夕送りがあるか確認してみましょう。
七夕飾りの処分方法②お焚き上げをする
七夕は神事がもととなっているので、七夕飾りには神さまが宿るともいわれています。それを可燃ゴミとして処分していいものなのか、ちょっと悩みますよね。
大きな神社やお寺には正月飾りや古いお札などを集めて定期的にお焚き上げをしているので、お焚き上げ品を納める場所があったりします。可燃ゴミとして処分する前に、お住まいの地域の神社やお寺などでお焚き上げをしてもらえるか確認してみましょう。
お焚き上げには燃やしたときの煙が天に昇ることで「神さまに願いが届く」という意味もありますよ。
田舎限定の方法ですが、自宅に広い庭があるなど野焼きができる場合は自宅で燃やして「お焚き上げ」とすることもできます。
ただし、野焼きは自治体の条例で禁止されていることが多いのでよく確認してから実行しましょう。
七夕飾りの処分方法③可燃ゴミとして処分する
地域で七夕送りやお焚き上げをしていない場合、残念ながら七夕飾りは可燃ゴミとして処分することになります。
飾り付けに天然の笹を使った場合とプラスチックの造花の笹を使った場合で処分方法が異なる場合もあるので、地域での分別方法をよく確認してみましょう。
神事が由来のものなので七夕飾りをそのまま可燃ゴミとして処分するのが気になる場合は、清めの塩をかけてから白い紙に包んで処分しましょう。
どの処分方法を選ぶにしても、せっかく子供と一緒に七夕の飾り付けをしたなら「飾りを写真に撮っておく」、「飾りの一部を残しておく」などすると家族の思い出として残るのでおすすめですよ。
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まとめ
七夕飾りは7月6日に飾って7日には片付けるという一夜飾りが基本となっています。
季節の行事の飾り付けはだいたい1か月前くらいから始めるものが多い中、七夕は異例の短さですが「棚機女(たなばたつめ)神事」という古代の風習がもとになっていることが由来でした。
また、七夕飾りを片付けるときには川や海に流す「七夕送り」、神社やお寺で行う「お焚き上げ」、可燃ゴミとして処分する3つのパターンがあり、地域でできる方法がない場合は可燃ゴミとして片付けることになります。
飾り付けをする期間はとても短いですが、七夕は季節を感じることができる伝統的なイベントなので、ぜひ自宅でも七夕飾りを楽しんでくださいね。