お盆と言えばお墓参りのイメージ。
小さいころ、お母さんやおばあちゃんに連れられて、田舎のお墓参りに行ったことを思い出しますね。
でも、大人になった今、改めてお盆のことを考えた時、お墓参りについて意外と知らない自分に気付きませんか?
- そもそも、お盆にお墓参りに行くのはどうしてなんでしょうか?
- どうせ行くなら、正しい日にちと時間に行きたいですね。
- もしも行けなかった場合にはどうしたらいいんでしょうか。
そのあたりのことをまとめてみました。参考になさってください。
お盆のお墓参りはなぜ行くの?
昔から「お墓参りに行くべき日」というのは決められていて、下にあげる4種類があるんですよ。
お盆はその中の1つってわけなんです。
命日
命日というのは、その方が亡くなった日のことですね。
毎月亡くなった日と同じ日のことを「月命日(つきめいにち)」と言って、亡くなった月のその日のことを「祥月命日(しょうつきめいにち)」と言います。
やはり亡くなった日というのは大事な日で、この祥月命日に合わせて法要などを行います。
毎月のように行かないといけないわけではないですが、どうせ行くなら月命日に合わせてお墓参りに行った方がいいということになりますね。
お盆
お盆というのは、亡くなった人が年に1度、生きている家族の元に帰ってくる日と言われています。
なので、ご先祖様をお迎えに行ったりお見送りに行ったりする意味も込めて、お盆の時期は、1年中で一番、お墓参りをする人が多い時期なんです。
提灯を持ってお墓参りに行くのも、お見送りやお出迎えの意味があるからなんですよ。
お盆の時期のお墓参りには、各地方ごとに特色があります。
精霊流しで有名な長崎県では、お盆のお墓参りの時には、お墓で花火をするのが当たり前で、毎年1億円分を消費するそうです。
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お彼岸(おひがん)
春分の日(3月21日ごろ)と秋分の日(9月21日ごろ)を間にした1週間をお彼岸と言います。
お彼岸には、あの世とこの世が一番近くなると言われていて、法要を行う地域も多いようです。
春分の日と秋分の日が祝日なのは、昔からこのお彼岸の行事を大切にした証拠なんです。
年末年始・お正月
昔から「盆暮れ正月」と言うように、年末年始とお正月は、1年の節目として、日本人が一番大切にしている時期です。
家族がそろった年末やお正月に、1年の無事を願って、お墓掃除も兼ねて、家族でお墓参りに行く家庭は多いです。
お盆のお墓参りはいつ行くのが正解?
お墓参りに行くべき日付
ご存知の通り、お盆というのは1日だけじゃなく、8月13日から16日までの期間のことを言います。
8月13日は、ご先祖様が家に帰ってくる日なので、お出迎えのためのお墓参りをします。
8月16日は、ご先祖様が帰られる日なので、お見送りのためのお墓参りをします。
その間の14日と15日は、ご先祖様はおうちにいらっしゃるので、お墓参りをしても留守ですよ、ということになっています。
ご先祖様が家に帰ってきたときの居場所は、仏壇ではなく、「精霊棚(しょうりょうだな)」という棚です。
お盆には、この精霊棚を作ってから、お墓にお迎えに行くのがならわしです。
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お墓参りに行くべき時間帯
特に「この時間がいい」というものはありませんが、避けた方がいい時間帯はあります。
逢魔時(おうまがとき)
マンガや小説にも出てくる言葉なのでご存知かもしれませんが、夕方と昼間がちょうど入れ替わる時間帯のことで、魔物に会う不吉な時間帯と言われています。
具体的には、夕方の5時から6時ごろを指すらしいです。
ちょうど、人の顔がはっきりわからなくなる時間帯なので、魑魅魍魎(ちみもうりょう)が動き出す時間と考えられていました。
ちょっと薄暗いけれどまだ明かりをつけるほどではない…という時間帯なので、昔から事故に会いやすい時間帯として有名です。現代でも交通事故の発生件数が多い時間帯なんです。
六曜(仏滅、友引など)
ちなみに、仏滅や友引はお葬式などの行事は良くないと言われていますが、お墓参りにこのような六曜は無関係です。
お盆にお墓参りできないときはどうするべき?
お盆と言えども、都合がつかずにお墓参りできないこともあると思います。
そんなときにはどうしたらいいのでしょうか?
基本的に、「何をしなきゃいけない」はありません。
大切なのはご先祖様を想う気持ちです。
「あの世で頑張ってください。私も頑張ります。」と願うことで、十分に思いは伝わるらしいですよ。
お墓参りには、お盆を過ぎてしまっても、行けるときにいきましょう。
実は、お墓参りをしてはいけない時期というのはありません。
したいと思ったときには、いつお参りをしてもいいと僧侶の方は口を揃えるそうです。
自宅で供養したいと思ったら、ナスやキュウリで精霊馬(しょうりょううま)を作ったり、お供え物をする精霊棚(しょうりょうだな)を作ることで立派な供養になります。
▼精霊棚(しょうりょうだな)の作り方
▼精霊馬(しょうりょううま)の作り方
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