お父様やお母様、ご主人などが亡くなって、四十九日も終わったら、次は新盆ですね。
新盆は、初めてのお盆なので、法要も行われますし、遺族にとっても大切な人が帰ってくる大事な日。
きちんとお迎えできるように、最低限の知識は覚えておきたいですね。
このページでは、新盆に対する基本的な疑問にお答えします。
新盆とはいつのこと?
新盆というのは、故人が亡くなってから初めて迎えるお盆のことを言います。
ただし、四十九日がまだ済んでいない場合は、四十九日が済んだあとのお盆が新盆です。
なぜなら、亡くなった方は49日間はあの世とこの世を彷徨い、そして四十九日の法要をもって、極楽浄土に旅立つとされているからです。
お盆というのは、極楽浄土から仏様が帰ってくる日なので、四十九日が済むまではまだ仏様ではないという考え方ですね。
でもそれは基本的な考え方で、宗派やお寺によっては考え方が違います。
四十九日が終わっていなくても、初めてのお盆が新盆だという場合もありますので、お寺に相談されるのが一番いいと思われます。
まれに、新盆と四十九日を同時に執り行う場合もあるようです。
新盆の読み方は?
ところで「新盆」は、何と読むのでしょうか?
地域によって異なるようですが、一般的には「新盆」は「にいぼん」と読みます。
ちなみに、新盆と同じ意味で使われる「初盆」は「はつぼん」と読むのが一般的です。
新盆は、「にいぼん」の他には「あらぼん」「しんぼん」とも読みます。
「しんぼん」は千葉県・長野県、「あらぼん」は北関東地方で使われる読み方のようです。
また、初盆という言葉を使うのは主に西日本で、「はつぼん」の他に「ういぼん」とも発音します。
どの読み方も間違いではありませんが、たとえばあなたがお嫁さんであった場合は、ご主人のご実家の読み方にならうなど、その地域のやり方に従うのが一番いいと思われます。
知らないと恥をかく、新盆のやり方
ここでは、あなたのご主人が亡くなったと仮定して、新盆のやり方をご紹介しますね。
精霊棚(しょうりょうだな)を作る
まず、ご主人が帰ってくる場所を作ります。
仏様は、ふだんの仏壇ではなく、精霊棚(もしくは盆棚)という場所に帰って来ます。
精霊棚というのは、こんなようなものです。
イラストでわかりにくいですが、雰囲気はおわかりになるかと思います。
この画像は3段で豪華ですが、一般家庭では1段が多いように思います。
▼精霊棚の作り方を動画で紹介しています
精霊馬(しょうりょううま)精霊牛(しょうりょううし)を作って供える
ご主人の居場所を作ってあげたら、次はご主人があの世とこの世を行き来する乗り物を作ってあげましょう。
ナスとキュウリに足をつけてある、あの見覚えのあるお供え物がそれです。
どうして馬と牛なのか?
- 馬に乗って早くおうちに帰ってきて欲しい
- 帰りは牛にお土産を乗せてゆっくり帰って欲しい
という想いからなんだそうですよ。
荷物がたくさん乗りそうな、ナスの方が牛ですね^^
盆提灯(ぼんちょうちん)を飾る
次に、ご主人が迷わずおうちに帰ってこられるように、明かりを灯す意味での提灯を飾ります。
通常、盆提灯というと、このようなものを指しますが、新盆の場合だけは、真っ白な提灯を使います。
どうして真っ白な提灯を使うのか?
お盆の提灯は、柄の量によって功徳の高さなどが表現されていたそうで、まだ亡くなってまもない仏様の場合は、無垢を表す白が使われているんだそうです。
翌年からは柄の盆提灯に変わりますので、白提灯は、お盆のあとの送り火で燃やすか、焚き上げで燃やすか、もしくはゴミとして捨てられるそうです。
あっけないですね。
まとめ
このページでは、仏様の家族が新盆に行うことをご紹介しました。
精霊棚を作って提灯を飾るだけではなく、提灯を持ってお墓にお迎え・お見送りに行ったり、玄関の外で送り火・迎え火を焚いたりする習慣もありますが、それに関してまた別の記事でご紹介します。
コメント